2025年度春期代議員会(2026年3月7日)報告

2026年3月7日に、2025年度春季代議員会が、大隈講堂で開催されました。

その際、田中総長が挨拶された内容に関して、以下の通りご報告いたします。

2025年度春期代議員会(2026年3月7日)田中愛治総長 挨拶要旨

  1. 支部・校友への感謝


本日は、2025年度春期代議員会にご参集いただき、誠にありがとうございます。私が総長に就任して以来、全国の支部総会を回る中で、校友の皆様の母校に対する深い愛情と力強い支えを幾度となく実感してまいりました。各地で早稲田を支えてくださる代表幹事、幹事長をはじめとする皆様のご尽力に、心より感謝申し上げます。

  • 早稲田の評価向上と大学の本質


近年、早稲田大学はさまざまな面で着実に力を伸ばしております。入試動向や司法試験の結果にも、その一端は表れております。しかし、偏差値や順位だけで大学の価値を測るべきではないと私は考えております。偏差値は「答えのある問題」への対応力を示す一つの指標にすぎません。これから大学に求められるのは、「答えのない問題」に挑み、社会に貢献できる力を育てることであります。そこにこそ早稲田大学の真価があると確信しております。

3.150周年、そして2050年を見据えた改革

私たちは、2032年の創立150周年を大きな節目として見据えておりますが、視線はその先、2050年にも向いております。いま早稲田が進めている改革は、単なる制度改編ではありません。大隈重信公の建学の精神に立ち返り、「世界に貢献する人材を育てる大学」として、改めて大学の原点を問い直す営みであります。研究を基盤とし、人材を育成し、その成果を社会への貢献へとつなげていく。この流れを大学運営の中核に据えていきたいと考えております。

  • 研究・教育・社会貢献を一体で進める大学へ


そのために私たちは、研究・教育・社会貢献を一体で進める新たな枠組みを整えてまいりました。「変革の中軸」と位置づけるのが3つのグローバルセンターです。研究の司令塔となる「Global Research Center(GRC)」、「総合知」教育の拠点となる「Global Education Center(GEC)」、社会貢献を実現していく軸となる「Global Citizenship Center(GCC)」がそれになります。学問の成果を社会に実装し、現実の課題解決へと結びつけていくことが、これからの早稲田に不可欠であると考えております。

  • 社会課題の解決に向かう研究の推進


その象徴的な例の一つが、能登半島地震を契機として進めている災害対応の研究であります。早稲田が長年培ってきたロボット研究を、倒壊家屋での救助や避難所支援に生かせないかという問題意識から、企業や医療機関とも連携しながら、瓦礫撤去、生存者探索、避難所支援などにつながる研究と実装を進めております。また、カーボンニュートラルやスマートシティ、離島のエネルギー転換といった課題にも、文系・理系の力を融合しながら取り組んでおります。研究のための研究にとどまらず、社会のための研究へ結びつけていくことこそ、建学の精神にかなう道であると考えております。

  • 国際卓越研究大学への挑戦


政府の「国際卓越研究大学」認定への挑戦については、残念ながら認定には至りませんでした。しかし、この挑戦は決して無駄ではありませんでした。三年間にわたる取り組みを通じて、早稲田の研究基盤は大きく鍛えられ、審査の過程でも高い評価を受けました。私立大学でここまで本格的に挑戦したのは早稲田だけであり、多くの国公立大学を上回る水準にあるとの評価も得ております。私は、2050年に向けて、早稲田は世界に伍する大学へさらに飛躍できるという確かな自信を持っております。

7.150周年記念事業と校友への期待

150周年記念事業は、単なる記念行事や募金活動ではありません。学生、保護者、校友、支援者の皆様がともに早稲田の未来を育てていくための取り組みであります。後輩を思う校友の皆様お一人おひとりの共感と理解の上に、支援の輪を広げていきたいと考えております。全国を回る中で、早稲田ほど後輩を思い、母校を支えようとする先輩方に恵まれた大学はないと、私は何度も感じてまいりました。

8.次代への継承

私自身、総長としての任期も残りわずかとなりました。しかし、次の世代へ確かにバトンを渡すためには、最後まで全力で走り続けなければなりません。これまで積み上げてきた改革の歩みを次へつなぎ、より大きな飛躍へと結びつけるため、私も任期の最後まで力を尽くしてまいります。

9.結び

校友の皆様には、これからの早稲田の変革を、ぜひ自分事として受け止めていただきたいと思います。建学の精神に立ち返り、世界に貢献する人材を育てる大学として、早稲田はさらに前へ進んでまいります。今後とも、変わらぬご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。

(作成:幹事長 川畑達哉)

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