「千葉県稲門寄席」が開催されました

千葉県稲門寄席 鑑賞記

  令和8年2月11日(祝)午前、柏のアミュゼ柏1Fプラザルームにて「千葉県稲門寄席」が開催されまし た。10時開演(9時半開場)、料金無料、定員150名という、稲門会員およびご家族が気軽に足を運べる設 定でした。出演は、落語の「三遊亭遊七」さん、漫才の「米粒写経」(居島一平さん・サンキュータツオさ ん)、 バイオリン漫談の「マグナム小林」さん、ミュージッククラウンの「みま」さんで、寄席の「寄せ集 め」の妙を稲門版として編んだ布陣でした。

 当日は、まず開口一番で「三遊亭遊七」さんが登場し、演目は「初天神」でした。子どもにねだられ続ける 親の右往左往を、縁日や菓子のやり取りで転がしながら、客席の笑いを一気に立ち上げていました。導入の つかみから間合いまで、会場の空気を「寄席の温度」に整える役割を見事に果たしていました。続く「米粒 写経」は、言葉と知識を武器にしたテンポのよい掛け合いが持ち味で、会場を「落語の笑い」から「漫才の 笑い」へ滑らかに接続していました。なお、米粒写経のうち「サンキュータツオ」さんは東北芸術工科大学 の准教授です。

ま た、前後半の間に、早稲田大学卒・中退の演者によるトークが行われました。マグナム小林さん(社会科 学部卒)、三遊亭遊七さん(第二文学部に4年在籍ののち中退)、米粒写経のお二人(サンキュータツオさ ん:第一文学部および文学研究科に前後期計14年在籍、居島一平さん:社会科学部に7年在籍ののち中 退)という顔ぶれで、稲門ならではの「学縁」が舞台上の距離を縮め、客席にも独特の親近感が生まれてい ました。

 後半は「芸の振れ幅」で魅せる時間でした。ゲストの「みま」さんはアコーディオンを核に、オペラの旋律 や歌唱を織り込みながら、手拍子・合図・客席の反応まで含めて一つの舞台を組み立てていました。笑いと 音楽が交互に波を作り、寄席という空間が本来もつ“雑多の豊かさ”を体感させてくれました。トリの「マ グナム小林」さんのバイオリン漫談は、「音楽の巧みさ」と「話芸の構造」が互いを引き立て、落語・漫才 とは別種の笑いを会場に残していました。「寄席は何でもあり」を、最も分かりやすく体現した一席だった と思います。

  全体として本会は、落語の古典的安心感(遊七さん)を起点に、漫才の知的遊戯(米粒写経)、音楽芸の多 彩さ(みまさん・マグナム小林さん)へと展開し、客席の集中を切らさずに最後まで走った構成でした。出 演者の多くが稲門ゆかりであることも相まって、「同窓の場」が「寄席の場」へ自然に転化した一日でし た。次回同様の催しがありましたら、ぜひ多くの会員の皆さまにご参加いただきたいと思います。

(白井稲門会 幹事長 川畑達哉 )

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